【結論】生活保護は「楽」ではない。偏見と戦いながら生きている
生活保護を受給していると、世間の目は厳しい。「ホームレスと同じような哀れみ」「楽して生きている怠け者」といった偏見がつきまとう。しかし、実際には病気や障害、家庭の事情など、さまざまな理由で生活に困窮し、やむを得ず受給している人が大半だ。受給者は日々、厳しい生活と社会の偏見の狭間で苦しみながら生きている。今回は、生活保護受給者が感じる世間の目と現実のギャップについて書いていこうと思う。
生活保護＝楽している？誤解されがちな現実
生活保護を受けていると、ネットやリアルの場で「税金で食わせてもらっているんだから感謝しろ」「働かない怠け者」といった言葉を浴びせられることがある。しかし、実際の受給生活は「楽」などではない。
まず、生活保護費は最低限の生活費しか支給されず、自由に使えるお金はほとんどない。例えば、単身者の生活扶助は地域によるが約6〜8万円程度。ここから家賃や光熱費を払うと、食費や日用品代を差し引くと残るお金はほんのわずかだ。娯楽や交際費に回せる余裕などほとんどない。
また、受給者は毎月の収支報告を求められ、不正受給がないか厳しくチェックされる。少しでも収入があれば生活保護費は減額されるため、「働きたいけど、少し働くと支給額が減り、結局生活が苦しくなる」というジレンマに陥ることもある。
「哀れみ」と「批判」の狭間で
一方で、「かわいそう」と同情されることもある。特に高齢者や障害者の受給者に対しては、「仕方ないよね」という声もあるが、若い受給者や働けるように見える人には厳しい目が向けられがちだ。
中には「生活保護を受けているなら感謝して謙虚に生きろ」といった意見もある。だが、感謝の気持ちはあれど、生活の選択肢が極端に制限される状況では、社会から切り離されたような孤独感に苛まれることも多い。
受給者が抱える精神的な負担
生活保護を受けていると、世間の目だけでなく、役所の対応にもストレスを感じることがある。ケースワーカーによっては「本当に必要なのか？」と疑われることもあり、病気や障害の証明を何度も求められるケースもある。
また、就労指導が厳しいこともあり、「働けるなら働け」と言われるが、病状や体調を考慮されないまま話が進むこともある。これでは、「生きるために受給している」のに、「存在自体を否定されている」ような気持ちになってしまう。
生活保護の現実をもっと知ってほしい
生活保護受給者の中には、一時的に支援を受けながら社会復帰を目指している人も多い。しかし、厳しい目や偏見があると、社会復帰へのハードルがさらに高くなる。
もし生活保護のイメージが「楽している」から「必要な支援」と変われば、もっと受給者が前向きに生きられる社会になるのではないだろうか。
まとめ
生活保護受給者は決して「楽」をしているわけではない。最低限の生活費でやりくりし、社会からの視線に耐えながら生活している。偏見や誤解が少しでもなくなり、「困ったときに支え合える社会」が実現すれば、受給者も希望を持てるはずだ。
しかし、不正受給者がいるのも現実で見分け方も重要なことでもある。
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