「高配当株投資に興味があるけど、どうやって始めたらいいんだろう?」 「両学長の動画で見た30万円のポートフォリオ、すごく参考になる!でも、自分は100万円で始めたいんだけど、どう調整すればいいの?」
最近、このようなお悩みの声をよく耳にします。特に、人気の投資系YouTubeチャンネル「リベラルアーツ大学」の両学長が紹介している高配当株ポートフォリオは、多くの人にとって投資を始める魅力的なきっかけになっているようです。
しかし、いざ自分の資金で始めようとすると、「紹介されている金額と自分の投資額が違う」「株価が変動していて、ぴったり同じ割合で買えない」「そもそも、どの銘柄を何株ずつ買えばいいの?」といった疑問が出てきますよね。その気持ち、非常によく分かります。
この記事では、そんな高配当株投資のスタートラインに立とうとしている初心者の方に向けて、モデルポートフォリオを自分の投資額に合わせて応用する方法と、投資を始める上での大切な基本を分かりやすく解説します。
株歴50年超のプロが3つの視点で厳選した推奨銘柄
学長のポートフォリオは「モデルケース」
まず大切なのは、学長が紹介している30万円のポートフォリオは、あくまで「30万円の余剰資金で組んだ場合のモデル例」だということです。投資の基本として、これは高配当株に限らず、あらゆる投資における「お手本」や「サンプル」のようなものだと捉えましょう。
自分の投資額に合わせるには? → シンプルな「比例計算」でOK!
では、自分の投資したい金額(例えば100万円)に合わせてポートフォリオを組むにはどうすれば良いのでしょうか?
答えは意外とシンプルです。**「金額ベースで比例計算する」**だけで大丈夫です。
学長のモデルが30万円ですから、もしあなたが60万円で投資したいなら、各銘柄の購入目安額を単純に「2倍」にします。100万円で投資したいのであれば、「約3.3倍」(100万円 ÷ 30万円 ≒ 3.33)にすれば良いのです。
例:30万円ポートフォリオを100万円(約3.3倍)にスケールアップする場合
銘柄 | モデル購入額(30万円ベース) | 100万円なら?(目安) | 計算式 |
---|---|---|---|
A社 | 6,000円 | 約20,000円 | 6,000円 × 3.3 |
B社 | 10,000円 | 約33,000円 | 10,000円 × 3.3 |
C社 | 4,000円 | 約13,000円 | 4,000円 × 3.3 |
合計 | 300,000円 | 約1,000,000円 | 各銘柄の合計 |
重要な注意点: この計算で出てきた金額は、あくまで**「目安」**です。株価は常に変動していますし、後述するように「単元株制度」もあるため、この金額「ぴったり」に購入することは不可能です。大切なのは、全体のバランス感です。
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「完全に同じ割合じゃなきゃダメ?」→ いいえ、ざっくりで大丈夫!
「モデルポートフォリオと完全に同じ割合で購入しないと、効果がないのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、その必要は全くありません。
理由は主に2つあります。
- 株価の変動: 株価は日々刻々と変わるため、計算した瞬間の株価で買えるとは限りません。
- 単元株制度: 日本株の多くは「単元株制度」を採用しており、「最低100株単位でしか購入できない」といったルールがあります。そのため、少額の銘柄を計算通りの金額(例えば数株分)だけ買う、ということができない場合があります。
高配当株ポートフォリオで最も大切なのは、「完全に同じ比率を再現すること」ではなく、**「投資先のバランス」**です。つまり、「特定の銘柄に資金が偏りすぎていないか?」という視点が重要になります。
例えば、100万円の資金を1つの銘柄に全額投資してしまうのはリスクが高すぎます。しかし、モデルポートフォリオを参考に、複数の業種・銘柄に分散して投資するのであれば、多少の比率のズレは問題ありません。基本として、分散投資はリスク管理の重要な考え方です。
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面倒な計算はツールにお任せ!便利なスプレッドシート
「理屈は分かったけど、自分で計算するのはちょっと面倒だな…」と感じる方もいるでしょう。そんな方には、有志の方が作成してくださった便利な計算ツール(Googleスプレッドシート)があります。
「みずのとい」さんが作成されたスプレッドシートを使えば、投資したい総額と各銘柄のモデル割合を入力するだけで、現在の株価を元に「何株買えばいいか」の目安を自動で計算してくれます。
《スプレッドシートのイメージ》
銘柄 | 現在株価 | モデル割合 | 投資目安額(100万円の場合) | 購入株数目安 |
---|---|---|---|---|
A社 | 3,000円 | 20% | 200,000円 | 66株 |
B社 | 2,000円 | 15% | 150,000円 | 75株 |
C社 | 1,000円 | 10% | 100,000円 | 100株 |
※上記はあくまでイメージです。実際の株価や割合に合わせて計算されます。
興味がある方は、ぜひ活用してみてください。(利用規約などを確認の上、自己責任でご利用ください)
🔗 高配当株ポートフォリオ計算シート (※こちらは元のテキストにあったリンク先を想定しています。実際のリンクはご自身でご確認ください。)
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投資を始める上での注意点:焦らず、余剰資金で!
高配当株投資は魅力的な面もありますが、投資である以上リスクは伴います。特に相場が不安定な時期は、焦って一度に大金を投じると、高値で買ってしまう「高値掴み」となり、損失を被る可能性もあります。
また、高配当株だからといって、未来永劫その配当が保証されているわけではありません。企業の業績が悪化すれば、配当が減らされる「減配」や、配当がなくなる「無配」のリスクもあります。基本として、企業の業績や財務状況を確認することも大切です。
だからこそ、投資を行う上で最も重要な原則は**「余剰資金で行うこと」**です。生活費や近い将来使う予定のあるお金ではなく、当面使う予定のない、精神的に余裕を持てる範囲の資金で投資をしましょう。
株式投資の学校
学長ならどう動く?「時間分散」という考え方
学長は動画の中で、相場が不安定な時の投資戦略として「ナンピン買い(段階的な買い増し)」を紹介しています。例えば100万円の資金がある場合、
- まず、全体の1/3(約30万円)を最初のタイミングで投資する。
- もし、そこから株価が大きく(例:20%)下落したら、次の1/3(約30万円)を買い増す。
- さらに下落したら、残りの1/3(約30万円)を買い増す。
このように、購入タイミングを分けることで、平均購入単価を抑え、高値掴みのリスクを軽減する**「時間分散」という考え方です。これも投資の基本**的なリスク管理手法の一つです。一度に全額を投資するのではなく、状況を見ながら段階的に投資することも検討しましょう。
失敗や不安も、次への糧になる
今、「株価が下がってしまって、なかなか買い時が分からない…」「買うのが怖い…」と感じている方もいるかもしれません。あるいは、「資金の準備が間に合わなかった」「タイミングを逃してしまった」と落ち込んでいる方もいるでしょう。
でも、それでいいのです。その経験は、決して無駄にはなりません。
- 資金準備が足りなかった → 次は計画的に証券口座に入金しておこう
- 買うのが怖かった → なぜ怖かったのか?(銘柄分析不足?リスク許容度超え?)、次は事前にしっかり調べて、自分のリスク許容度を見直そう
- タイミングを逃した → 市場は常に動いている。次のチャンスに備えよう
このように、今回の経験を次に活かすことができます。事前に準備(資金移動、銘柄研究、リスク許容度の確認)をしておくことで、いざチャンスが来た時の「怖さ」は、だいぶ和らぐはずです。
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もっと詳しく学びたい方へ(初心者向け外部サイト)
高配当株や株式投資の基本について、さらに理解を深めたい方のために、信頼できる情報源をいくつかご紹介します。
- 日本証券業協会 (JSDA): 投資の基本的な仕組みやリスクについて、中立的な立場で分かりやすく解説しています。
- 東証マネ部! (東京証券取引所): 株式投資の基礎知識や用語解説、市場の動向など、初心者にも役立つ情報が豊富です。
これらのサイトも参考にしながら、高配当株投資への理解を深めていくことをお勧めします。
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まとめ:焦らず、コツコツと。
高配当株ポートフォリオを自分の投資額に合わせて始めるのは、思っているよりも難しくありません。比例計算で大まかな目安をつけ、完璧な比率にこだわりすぎず、バランスを重視して銘柄を選びましょう。
そして何より大切なのは、基本に忠実に、余剰資金で、焦らず、時間分散も意識しながら投資を行うことです。
投資は一朝一夕で成果が出るものではありません。日々の家計管理をしっかり行い、本業で収入を得て、その一部を将来のために投資に回していく。そんな「コツコツ」とした取り組みが、長期的に見れば最も力強い武器になります。
この記事が、あなたの高配当株投資のきっかけとなり、基本を理解して、賢く資産形成を進めるための一助となれば幸いです。
今日も、楽しく学びながら、着実に資産を育てていきましょう!