この記事は「家賃の値上げへの正しい向き合い方」と「家賃を下げたいときの交渉ステップ」を、初心者向けにやさしくまとめた実務ガイドです。
注意: 本記事は一般的な情報です。個別の事情(契約内容・地域・物件)で結論は変わります。大きなトラブルのときは専門家への相談もご検討ください。
「不同意で保留したいけど不安…」という方は、まず要点整理から。
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目次
- まず知っておきたい超基本(3ポイント)
- 値上げ通知が来たら:最初の72時間フロー
- 家賃を下げたいときの交渉手順(テンプレ付き)
- 根拠づくり:相場の集め方と「年額総負担」の出し方
- 相手別のコツ(管理会社 / 直接大家)
- 話がこじれたら(内容証明→民事調停の超概要)
- よくある質問(初心者向けQ&A)
- まとめ&今日からできる3ステップ
1. まず知っておきたい超基本(3ポイント)
- 家賃の変更は「合意が原則」です。通知が来ても、理由が弱ければ一方的に決まりません。
- 増額・減額はどちらからでも「請求」できるルールがあります(相場がズレた等のとき)。
- 話し合い中は「今までの家賃」を期限内に払うのが基本。後で差額を精算します。
用語ミニ解説:「普通借家」=更新ありの一般的な契約/「定期借家」=更新なしの契約(契約書に明記)。「賃料改定特約」=家賃見直しのルールを書いた条項。まず契約書のここを確認しましょう。
2. 値上げ通知が来たら:最初の72時間フロー
0〜24時間:事実をメモ(スクショ保存)
- 誰から:管理会社?大家さん本人?
- いつから:新家賃の開始日
- いくら:増額幅・増率
- 理由:相場・税・物価・修繕など具体的説明の有無
- 契約タイプ:普通借家 / 定期借家
- 到達日:受け取った日付(精算の起点になります)
24〜48時間:契約書チェック
- 賃料改定特約(見直しの時期・方法・上限)
- 不増額特約(一定期間は上げない)
- 不減額特約(普通借家では効きにくいことが多い)
- 更新条件(更新料・時期)、共益費の扱い
48〜72時間:こちらの選択肢を決める
- 不同意+理由の開示依頼(今までの家賃は払い続ける)
- 根拠付きで増額幅の縮小を交渉
- 条件の振り替え(家賃据え置き+設備更新、更新料の調整、フリーレントなど)
- 逆に減額提案(相場乖離や不具合が根拠)
初回返信テンプレ(やさしめ)
件名:賃料改定のご連絡について(到達確認と理由開示のお願い) 〇〇不動産 〇〇様 〔物件名・部屋番号〕の〔氏名〕です。 〔送付日〕付の賃料改定のご案内を拝受しました。 内容は確認中ですが、現時点では同意いたしかねます。 つきましては、改定の具体的なご理由(相場・費用等)をご提示ください。 結論が出るまでは従前賃料〔金額〕円を期限内に支払います。 よろしくお願いいたします。
3. 家賃を下げたいときの交渉手順(テンプレ付き)
Step0:材料集め(合計60分目安)
- あなたの部屋の情報:駅・徒歩・築年・面積・階・現行家賃
- 近隣相場:築年±5年/徒歩±5分/面積±10%で3〜5件ピック。平米単価で比較。
- マイナス材料:設備不具合(写真・発生日・対応履歴)/騒音・眺望悪化など
- 長期入居・滞納ゼロなどの「優良入居者」実績
Step1:主張を1本に絞る
「相場より高い」または「設備・環境に問題」どちらを主軸にするか決め、もう一方は補助に回します。
Step2:最初の打診(電話60秒→メール1通)
電話のひと言:「賃料見直しの資料を1枚にまとめました。決裁の流れ(誰が判断)と目安を教えてください。メールで送ります。」
メール例(相場乖離ロジック)
件名:賃料見直しのご相談(相場比較資料添付) 〔物件名・部屋番号〕の〔氏名〕です。 結論:賃料を〔現行−5,000円〕へご検討ください。 根拠:同条件3件の中央値が〔〇,〇〇〇円/㎡〕、当方は〔〇,〇〇〇円/㎡〕(+〔△〕%)でした。 代替案:賃料据え置き+更新料0.5か月 でも可。 稟議用にA4一枚にまとめました。一次回答の目安をご教示ください。
Step3:A4一枚の「決め資料」を渡す
- 基本情報(駅・徒歩・築年・面積・現行家賃)
- 相場表(3〜5件の平米単価+中央値)
- 不具合の写真サムネ(3点まで)
- 入居実績(年数・滞納0)
- 提案A/Bと年額総負担の比較
Step4:提案の形(落としどころを作る)
- A案:家賃を直接下げる(例:−3,000円)
- B案:家賃据え置き+設備更新(エアコン等)
- C案:フリーレント(1か月無料)
- D案:更新料を下げる/共益費の見直し
Step5:合意したら覚書で1枚に
- 金額・開始日・期間(恒久か期限付きか)
- 付帯条件(設備交換の期限、フリーレント開始月)
- 署名者の肩書(オーナー本人 or 管理会社の「賃貸人代理」)
4. 根拠づくり:相場の集め方と「年額総負担」の出し方
相場は「条件合わせ」→中央値で見る
- 募集サイトで 築年±5/徒歩±5分/面積±10% で検索
- 3〜5件を平米単価で横並びに(重複掲載は除外)
- 数字はスクショ+撮影日を残す
年額総負担(=本当のコスト)を計算
年額総負担 = (家賃+共益費)×12
− フリーレント月数×(家賃+共益費)
+ (更新料 ÷ 更新周期年数)
この数字で「現行 vs 提案A/B」を比較すると、落としどころが見えやすくなります。
マイナス材料は「証拠化」
- 5W1Hログ:いつ・どこで・何が・どのくらい・誰に伝えた・どう対応された
- 写真/動画:全体→寄りの順。騒音はスマホ動画+簡易dBでもOK(参考値と明記)
テンプレに署名して相手へ送るまでオンライン完結。
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5. 相手別のコツ(管理会社 / 直接大家)
管理会社向け:数字で通す
- A4一枚の相場表+年額総負担+提案A/B
- 一次回答の期限(例:5営業日)をやさしく設定
- 退去コスト(空室1か月+広告+原状回復)を示し「小幅減の方が有利」を数字で
直接大家向け:安心+月額の体感
- 長く住みたい意思・丁寧に使うことを先に伝える
- 「月いくら下がるか」や「据え置き+設備更新」で話す
タイミング
- 更新の1〜2か月前に一次打診→1か月前に正式提案が基本
- 閑散期(5〜8月)は値下げ・フリーレントが通りやすい傾向
6. 話がこじれたら(内容証明→民事調停の超概要)
- メールで不同意を明確にしたうえで、必要なら内容証明を送る
- 賃料の争いはまず民事調停(簡易裁判所)で話し合い → それでもダメなら訴訟
- 持ち物:相場表、写真、やり取りのメール列、現契約書の写し など
- その間も今までの家賃は期限内に支払う(未払い扱いを避ける)
7. よくある質問(初心者向けQ&A)
Q. 値上げ通知は断れますか?
A. はい。合意が原則です。話し合い中は「今までの家賃」を払い続ければOKです。
Q. 更新時以外に減額をお願いしてもいい?
A. 可能です。相場がズレていれば、時期を問わず将来向けに見直しを請求できます。
Q. 生活が苦しいだけで下がりますか?
A. 原則それだけでは難しいです。相場差や設備不具合など「客観的な根拠」を用意しましょう。
Q. 定期借家でも減額を求められますか?
A. 契約の特約次第です。賃料改定の条項を必ず確認してください。
Q. 受け取りを拒否されたら?
A. 法務局の「供託」で未払い扱いを避けられます。まずは従前家賃を供託するのが一般的です。
8. まとめ&今日からできる3ステップ
3行まとめ:
① 家賃変更は合意が原則。根拠が弱い値上げは不同意でOK。
② 勝率は準備:条件合わせの相場+年額総負担+写真/ログ。
③ 着地はA/B案(金額か、据え置き+設備・更新料・フリーレント)。
今日から動ける3ステップ(最短)
- 契約書点検(15分):賃料改定特約/普通・定期/更新日
- 相場3件を収集(30分):築年±5・徒歩±5分・面積±10% → 平米単価と中央値
- 一次打診(15分):電話60秒→メール1通(結論→根拠→A/B提案)。期限は5営業日目安
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